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「歯がしみる」「浮く」「噛むと違和感」──重度歯周病の前触れサインを見逃さないで|さいたま市北区宮原の歯医者・歯科で審美インプラント治療|関口デンタルオフィス埼玉

「歯がしみる」「浮く」「噛むと違和感」──重度歯周病の前触れサインを見逃さないで

目次

 

「歯が浮く」「しみる」…その小さな違和感、違和感はありませんか?

朝起きて感じる「歯が浮く感じ」

朝起きたときに「歯が浮く」「噛むと痛い」と感じる場合、歯を支える歯周組織に炎症が起きている可能性があります。夜間の歯ぎしりや食いしばりにより、歯の根元に持続的な力が加わると、歯根膜に炎症が起こり、歯が浮いたような感覚が出ることがあります。また、歯周病の初期段階では、歯肉が腫れたり血流が滞ったりすることで「浮く」「圧迫感がある」と感じやすくなります。朝の違和感が毎日続くようなら、歯周病や咬合の異常が進行しているサインかもしれません。放置せず、歯科医院で原因を確認することが大切です。

 

冷たいものがキーンとしみる瞬間

冷たい水や風が歯に触れると「キーン」としみる感覚は、知覚過敏の代表的な症状です。歯の表面を覆うエナメル質がすり減り、内側の象牙質が露出することで、刺激が神経に直接伝わってしまいます。原因は、強いブラッシング圧や歯ぎしり、歯肉退縮による根面露出などさまざまです。また、歯周病の進行によって歯ぐきが下がり、歯根が露出することで知覚過敏が悪化するケースも少なくありません。症状を繰り返す場合は、適切なブラッシング指導や歯周病治療で原因を取り除くことが、長期的な改善につながります。

 

むって響くような痛い痛み、ズキズキする感覚

「噛むと痛い」「ズキズキ響く」痛みは、歯の内部や周囲で炎症が起きているサインです。歯の神経に炎症が及ぶと、温度刺激や噛む動作で強く痛みを感じるようになります。歯周病が原因の場合、歯根周囲の骨が破壊され、歯が動揺して痛みを伴うこともあります。また、歯の根の先に膿がたまる「根尖性歯周炎」も、同様の症状を引き起こします。痛みが出たり治まったりを繰り返す場合、内部で炎症が慢性化している可能性があるため注意が必要です。早期の診査と、原因に応じた治療(根管治療・歯周病治療など)が重要になります。

 

「気のせい」と放置することのリスク

歯が浮く・しみるといった軽い違和感を「そのうち治る」と放置すると、歯周病や虫歯が静かに進行するリスクがあります。特に歯周病は、初期段階では痛みが少ないため気づかれにくく、気づいたときには骨の吸収が進み、歯の動揺や脱落につながることもあります。また、歯の神経の炎症を放置すると、感染が拡がり腫れや発熱を伴うケースもあります。症状が軽いうちに受診すれば、治療の負担や期間も最小限に抑えられることが多いため、「気のせいかも」と感じる段階で歯科医師に相談することが、結果的に歯を守る効果的な方法の一つといえます。

 

これもサイン?歯周病の初期症状と前兆

歯磨き中の出血、歯茎の腫れ

歯磨きの際に歯ぐきから血が出るのは、歯周病の初期段階でよくみられるサインです。歯と歯ぐきの境目にプラーク(細菌のかたまり)が溜まり、炎症が起こることで出血しやすくなります。初期の歯肉炎では痛みがほとんどないため、出血を「磨きすぎ」と誤解して放置してしまう方も少なくありません。しかし、炎症が進行すると歯ぐきが腫れ、赤みを帯び、やがて歯を支える骨にまで影響を及ぼすことがあります。毎日のブラッシングで血が混じる、歯ぐきがムズムズするなどの違和感を感じたら、早めに歯科医院でチェックを受けることが大切です。

 

歯茎が下がった、歯が長くなったように見える

鏡を見たときに「歯が長くなった気がする」と感じたら、それは歯ぐきが下がってきているサインかもしれません。歯周病の進行により歯ぐきの炎症や骨の吸収が起きると、歯を支える組織が減少し、歯根が露出します。これにより「歯が浮く」「しみる」といった知覚過敏の症状も出やすくなります。歯ぐきが下がると見た目の印象が変わるだけでなく、歯と歯のすき間に汚れが溜まりやすくなり、さらに炎症が進行する悪循環に陥ることもあります。進行を止めるためには、歯周病の原因除去とともに、正しいブラッシングや定期的なプロケアが欠かせません。

 

口臭が気になる、口の中がネバネバする

朝起きたときや会話中に「口臭が気になる」「口の中がネバネバする」と感じるのも、歯周病の前兆であることがあります。歯周ポケット内に溜まった細菌がガスを発生させることで、独特の臭いが生じるためです。さらに、炎症によって唾液の分泌量が減少し、口腔内の自浄作用が低下することもネバつきの一因となります。こうした症状は一時的にマウスウォッシュなどで軽減できますが、根本的な改善には歯周ポケットのクリーニングや歯石除去など、歯科的な治療が必要です。継続的な口臭や粘つきは、歯周病の進行サインとして見逃さないことが重要です。

 

初期症状は痛みが出にくいという落とし穴

歯周病の厄介な点は、初期のうちは痛みや強い違和感がほとんどないことです。歯ぐきの赤みや軽い出血、わずかな腫れなど、日常生活に支障を感じにくいまま進行してしまいます。そのため「痛くないから大丈夫」と受診を先延ばしにする方が多く、気づいたときには歯を支える骨が溶け始めているケースも少なくありません。歯が浮く、噛むと痛い、歯が動くなどの自覚症状が出た段階では、すでに中等度以上に進行していることがあります。痛みがないからこそ、定期的な歯科検診とプロフェッショナルケアが、歯を守るために有効な手段の一つです。

 

なぜ「歯が浮く感じ」がするのか?

歯を支えるクッション「歯根膜」の役割

歯がしっかりと骨に固定されているように見えても、実際には「歯根膜(しこんまく)」という薄い膜が歯根と骨の間に存在し、クッションのような役割を果たしています。歯根膜は噛む力を分散し、歯がわずかに動くことで衝撃を吸収します。この微細な動きが「歯が浮く」感覚として自覚されることがあります。歯根膜は血管や神経も豊富に含むため、炎症が起きると違和感や痛み、鈍い圧迫感が現れます。特に、夜間の歯ぎしりや噛みしめが強い人では、歯根膜が過度に刺激され、朝起きたときに「歯が浮いているような」不快感を感じることがあります。

 

炎症による「歯が浮く感じ」の正体

「歯が浮く」と感じる多くのケースでは、歯周組織の炎症が関係しています。歯周病の初期段階では、歯ぐきの腫れや出血に加え、歯根膜が炎症によって腫れることで、わずかに歯が押し上げられたように感じます。これは、炎症によって組織に血流が増え、浮腫(むくみ)が生じるためです。また、歯の周囲に炎症性の液体(滲出液)が溜まると、噛むたびに圧迫され「浮く」「当たる」「噛みにくい」といった感覚が強くなります。進行すると歯が動揺し、咬合痛(噛むと痛い)が現れることもあります。こうした違和感は自然に治まることもありますが、再発を繰り返す場合は歯周病の進行サインとして注意が必要です。

 

歯茎が下がる、根元が露出すると「しみる」理由

歯ぐきが下がると、普段歯ぐきに覆われていた歯の根元部分(象牙質)が露出します。象牙質には「象牙細管」と呼ばれる無数の微細な管があり、刺激が神経まで伝わりやすくなるため、冷たいものや歯ブラシの毛先が触れただけで「しみる」ように感じます。歯ぐきが下がる原因には、歯周病の進行のほか、強すぎるブラッシングや歯ぎしりなどによる機械的刺激も関係します。歯ぐきの退縮は見た目の変化だけでなく、知覚過敏や根面う蝕(根の虫歯)などを引き起こす要因にもなるため、早めのケアが必要です。適切な歯磨き方法や歯周病治療により、進行を抑えることが可能です。

 

知覚過敏と歯周病、それぞれの関連性

「しみる」症状の多くは知覚過敏と呼ばれますが、その背景には歯周病が関係していることがあります。歯周病によって歯ぐきが下がると、象牙質が露出し知覚過敏が起こりやすくなります。また、歯周病による炎症で歯根膜がダメージを受けると、噛むたびに痛みや圧迫感を感じることもあります。一方、知覚過敏だけが原因の場合は、冷水や風に限定した痛みが特徴で、安静時の痛みや腫れは見られません。両者の違いを見極めるためには、歯科医院での検査が重要です。症状の原因を正確に特定し、歯周病治療・咬合調整・知覚過敏対策を組み合わせることで、違和感の改善を図ることができます。

 

「噛むと痛い」が示す、歯周病進行のサイン

違和感から「噛むと痛い」へ。症状の変化

初期の歯周病では、「歯が浮くような感じ」や「噛み合わせが変わった気がする」といった軽い違和感から始まります。これは、歯を支える歯根膜や歯ぐきが炎症で腫れ、圧迫されるためです。炎症が進行すると歯槽骨(歯を支える骨)にも影響が及び、噛んだときに痛みを感じるようになります。痛みが出る頃には、炎症が深部に広がっている可能性があり、歯ぐきの腫れや出血を伴うことも少なくありません。こうした症状は自然には改善せず、放置すると骨の吸収が進み、歯の動揺や噛み合わせの異常を引き起こすことがあります。軽い「違和感」の段階で専門的な診察を受けることが、重症化を防ぐ重要なポイントです。

 

痛みが示す、歯を支える骨(歯槽骨)への影響

噛むと痛いという症状は、歯を支える土台である歯槽骨に炎症が及んでいるサインです。歯周病が進行すると、歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)から細菌が侵入し、歯槽骨を溶かしていきます。骨の吸収が進むと、歯がわずかに動きやすくなり、噛む力が均等に伝わらなくなるため、特定の歯に負担が集中して痛みを感じやすくなります。さらに、歯槽骨が失われると歯の支えが不安定になり、噛むたびに刺激が伝わり炎症が悪化する悪循環に陥ります。痛みが出ている段階では、歯科医院での歯周ポケット検査やレントゲン診査により、骨の吸収状態を正確に把握することが重要です。

 

歯周ポケットの深部で起きていること

歯周ポケットは、歯と歯ぐきの境目にある溝で、健康な状態では1〜3mm程度です。しかし、歯周病が進行すると炎症によってこの溝が深くなり、細菌のすみかとなります。歯周ポケット内では酸素が少なく、嫌気性菌と呼ばれる歯周病原菌が増殖しやすい環境です。これらの菌が毒素を放出し、歯根膜や歯槽骨を破壊していきます。ポケットが深くなるほど歯ブラシの毛先が届かなくなり、炎症が慢性化して「噛むと痛い」「歯が浮く」といった症状が強まります。定期的なプロフェッショナルクリーニングや歯周治療により、ポケット内の菌を減らすことが、進行を食い止める鍵となります。

 

歯の「揺れ」を感じる前の重要な場面

歯がぐらつくと感じる前段階では、すでに歯周病が中等度以上に進行しているケースが多く見られます。初期には歯ぐきの腫れや軽い出血だけでも、内部では歯槽骨の吸収が始まっていることがあります。「噛むと痛い」「歯が浮く」といった違和感は、骨が支えを失い始めたサインです。この段階で治療を始めれば、炎症を抑え、骨の破壊を食い止めることが可能です。定期的な検査で歯周ポケットの深さや歯の動揺を確認し、原因となるプラークや噛み合わせの負担をコントロールすることが、将来的な歯の喪失を防ぐ大切な分岐点となります。

 

歯周病はどのように進むの?

健康な歯茎と歯肉炎(初期段階)の違い

健康な歯ぐきは、薄いピンク色で引き締まり、ブラッシングしても出血しません。これに対し、歯肉炎の段階では、歯と歯ぐきの境目にプラーク(細菌のかたまり)が付着し、炎症が起こることで赤みや腫れ、出血が見られるようになります。歯肉炎は歯周病の“入口”であり、この時点ではまだ歯を支える骨(歯槽骨)は破壊されていません。そのため、適切なブラッシングや歯科医院でのクリーニングを行えば、健康な状態に戻すことが可能です。しかし、この段階を放置すると、炎症が歯根の深部に進行し、やがて骨にまで影響が及ぶ「歯周炎」へと移行してしまいます。

 

中等度歯周病:骨が溶け始める時期

中等度歯周病になると、歯ぐきの腫れや出血に加えて「歯が浮く」「噛むと痛い」といった違和感が現れます。これは、歯を支える歯槽骨が炎症により吸収され始め、歯の支えが弱くなるためです。歯周ポケットが4〜6mm程度に深くなり、内部には歯石や細菌が溜まりやすくなります。この状態ではブラッシングだけでは汚れを除去できず、歯科医院での専門的なスケーリングやルートプレーニングが必要です。骨の吸収は自覚症状が乏しいまま進行することが多いため、早期の段階で定期的に検査を受けることが、歯を守るための重要なステップになります。

 

重度歯周病:歯がグラグラし、自然に抜けることも

重度歯周病では、歯槽骨の破壊が大きく進行し、歯が明らかに動揺する状態になります。歯ぐきは腫れや膿を伴い、口臭が強くなることもあります。支えを失った歯は噛む力に耐えられず、最終的に自然に抜け落ちることもあります。この段階では歯周ポケットが6mm以上に達し、歯根の周囲に膿が溜まる「歯周膿瘍」を起こす場合もあります。治療には歯周外科処置や再生療法など、より高度な治療が必要となることがあります。ここまで進行すると、完治は難しく、進行の抑制と残存歯の保存を目的とした長期的な管理が重要になります。

 

進行速度に個人差がある理由(喫煙・糖尿病など)

歯周病の進行速度は個人によって大きく異なります。喫煙は歯ぐきの血流を悪化させ、免疫機能を低下させるため、炎症が進行しやすく治りにくい傾向があります。また、糖尿病は血糖値のコントロールが不十分な場合、細菌感染への抵抗力が低下し、歯周病を悪化させることが知られています。さらに、歯並びの不正や噛みしめ癖、ストレスなども歯周病の進行に影響を与えます。こうした要因が重なると、初期症状が出てから短期間で骨の吸収が進むこともあるため、定期的な歯科検診と生活習慣の見直しが予防・管理の要となります。

 

歯周病が起こる、歯と全身への影響

歯を原因としての歯周病

歯周病は、歯そのものの病気ではなく、歯を支える「歯周組織」が炎症を起こす病気です。歯と歯ぐきの境目にプラーク(細菌のかたまり)が付着し、そこで増殖した細菌が歯ぐきに炎症を引き起こすことで始まります。初期の段階では歯ぐきの腫れや出血といった軽い症状にとどまりますが、進行すると歯を支える骨(歯槽骨)が徐々に溶け、「歯が浮く」「噛むと痛い」などの違和感が現れます。さらに炎症が長期間続くと、歯が動揺し、最終的には自然に抜け落ちることもあります。歯周病は虫歯と異なり、痛みが出にくいまま静かに進行するため、初期段階での発見と治療が歯を守る鍵となります。

 

歯周病菌が全身に及ぼす影響(糖尿病・心疾患など)

近年の研究により、歯周病は口の中だけでなく全身の健康にも深く関係していることが明らかになっています。歯周病菌や炎症によって産生される物質が血管内に入り込むと、全身の慢性的な炎症反応を引き起こし、糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを高めるとされています。特に糖尿病との関連は強く、歯周病が血糖コントロールを悪化させる一方で、糖尿病も歯周病の進行を早めるという“悪循環”が起こります。また、妊娠中の女性では早産や低体重児出産のリスク上昇も報告されています。歯周病の治療と予防は、全身の健康管理の一環として重要視すべきポイントです。

 

治療せずに放置した場合の将来的なリスク

歯周病を放置すると、歯を失うだけでなく、噛む力の低下や咀嚼機能の不全により、食事のバランスが崩れやすくなります。これが栄養不足や筋力低下、全身の健康悪化へとつながることがあります。また、口腔内の慢性的な炎症は免疫力を低下させ、他の疾患を悪化させるリスク要因にもなります。さらに、歯の喪失は発音や顔貌にも影響し、生活の質(QOL)を下げる要因にもなり得ます。こうしたリスクを防ぐためには、歯周病を「加齢のせい」と捉えず、早期発見・早期治療・継続的な予防ケアを実践することが大切です。

 

早期治療が口腔内と全身の健康を守る

歯周病は、早期に治療を行えば進行を止め、健康な状態を維持できる病気です。初期の段階では、正しいブラッシング指導や歯石除去で炎症を抑えることが可能です。中等度以上に進行していても、歯周ポケットの深部を清掃する専門的な治療によって改善が期待できます。また、定期的なメンテナンスにより再発を防ぎ、口腔内のバランスを保つことが全身の健康維持にもつながります。歯ぐきのわずかな出血や歯の浮き感は、歯周病の前兆であることが多いため、気づいた段階で歯科医師に相談し、適切なケアを始めることが何よりの予防となります。

 

違和感の段階でできること。歯周病の基本的な治療

治療の土台となるプラークコントロール

歯周病治療の第一歩は、原因となるプラーク(細菌のかたまり)を取り除く「プラークコントロール」です。どんなに優れた治療を行っても、日々のセルフケアが不十分であれば再発を防ぐことはできません。歯科医院では、歯磨きの方法や歯間ブラシ・フロスの選び方などを、患者様一人ひとりの口腔状態に合わせて指導します。特に、歯が浮く・噛むと痛いなどの初期症状がある場合は、歯周ポケット内の汚れが溜まりやすくなっているため、力の入れ方やブラシの角度が重要です。正しいブラッシング習慣を身につけることが、治療効果を高め、健康な歯ぐきを取り戻すための土台となります。

 

歯石除去(スケーリング・ルートプレーニング)とは

歯石除去は、歯周病治療の中核を担う基本的な処置です。歯石はプラークが硬化してできたもので、ブラッシングでは除去できません。歯ぐきの上についた「歯肉縁上歯石」は見た目にも確認できますが、より問題となるのは歯ぐきの下に隠れた「歯肉縁下歯石」です。これらは細菌の温床となり、歯周ポケットを深くする原因になります。スケーリング・ルートプレーニング(SRP)では、専用の器具を用いて歯石を徹底的に除去し、歯の根面をなめらかに整えます。これにより細菌の再付着を防ぎ、炎症を鎮めて「歯が浮く」ような違和感や噛んだときの痛みを軽減する効果が期待されます。

 

初期段階であれば改善が期待できること

歯周病は進行性の病気ですが、初期の段階であれば適切な治療とセルフケアによって改善が十分に期待できます。歯肉炎や軽度の歯周炎では、プラークコントロールと歯石除去を徹底することで、腫れや出血が治まり、歯ぐきが引き締まって健康な状態に戻ることが多いです。また、生活習慣の見直しも大切で、喫煙や睡眠不足、栄養バランスの乱れは歯ぐきの回復を遅らせます。早期に治療を始めることで、歯槽骨への影響を最小限に抑え、「歯が浮く」「噛むと痛い」といった症状を根本から改善できる可能性が高まります。

 

治療後も重要な「定期メンテナンス」の役割

歯周病は、治療して終わりではなく「治療後の維持」が最も重要です。治療によって炎症が落ち着いても、再びプラークや歯石が溜まると、短期間で再発することがあります。そのため、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。通常は3〜6か月ごとに来院し、歯周ポケットの状態確認や専門的なクリーニングを行います。プロのケアとセルフケアを両立させることで、歯ぐきの健康を長期的に維持できます。また、メンテナンスの際には噛み合わせや生活習慣の変化もチェックし、再発リスクを早期に発見することが、歯を長く守るための鍵となります。

 

歯周病が進んだ場合の治療の選択肢

中等度~重度歯周病へのアプローチ

中等度から重度の歯周病では、歯を支える骨(歯槽骨)の破壊が進み、歯が浮く、噛むと痛い、歯が動くといった症状が現れます。この段階では、通常のクリーニングでは十分な改善が見込めないため、より専門的なアプローチが必要になります。まずは歯周ポケットの深さや炎症の程度を詳細に検査し、プラークや歯石を徹底的に除去する「スケーリング・ルートプレーニング(SRP)」を行います。その後、ポケットが深く細菌の温床となっている場合には、歯周外科治療を検討します。これらの治療では、感染源を根本から取り除くとともに、再発を防ぐための環境を整えることを目的としています。治療後も炎症の再燃を防ぐため、定期的なメンテナンスが欠かせません。

 

歯周外科治療(フラップ手術など)の目的

歯周外科治療は、歯ぐきを一部開いて歯根や骨の表面に直接アプローチし、深部にこびりついた歯石や感染組織を除去する治療です。代表的な方法に「フラップ手術」があり、これは中等度〜重度の歯周病で、歯周ポケットが深く通常の器具では届かない場合に行われます。手術によって炎症を起こしている組織を取り除くことで、歯ぐきが引き締まり、歯周ポケットの深さを減少させることができます。さらに、噛むと痛い・歯が動くといった症状の改善にもつながります。外科的な治療は決して特別なものではなく、歯を長く保つために必要な再建治療の一つです。術後は適切なセルフケアと定期的な通院が、長期的な安定を支える鍵となります。

 

もう一度組織を取り戻す「再生療法」という可能性

歯周病によって失われた歯ぐきや骨を再び再生させることを目的としたのが「歯周組織再生療法」です。これは、従来「一度溶けた骨は戻らない」と考えられていた歯周治療において、一定の条件下で歯を支える組織を再生できる可能性を示すものです。代表的な方法としては、特殊な膜を使って組織の再生を促す「GTR法」や、再生を助ける薬剤(エムドゲインなど)を使用する治療法があります。ただし、すべての症例で適用できるわけではなく、感染のコントロールや残存骨の状態などを慎重に見極める必要があります。再生療法は、歯を抜かずに保存できる可能性を高める有効な選択肢の一つといえます。

 

治療のゴールと限界を正しく理解する

歯周病治療の目的は、「歯を支える組織の健康を回復し、病気の進行を止める」ことです。しかし、進行した歯周病では、すでに失われた骨や歯ぐきを完全に元に戻すことは難しい場合もあります。そのため、治療のゴールは「現状の安定」と「再発の防止」に置かれます。治療後の口腔環境を維持するには、患者様自身のセルフケアと、歯科医院での定期的なメンテナンスの両立が欠かせません。また、喫煙や糖尿病、強い噛みしめなどの生活習慣も再発のリスクを高めるため、これらの改善も重要です。治療の限界を理解したうえで、歯科医師と協力しながら長期的に健康を守る意識が、歯の寿命を大きく左右します。

 

不安を解消する第一歩:歯科医師への相談

診療時に行われる主な検査(歯周ポケット検査・レントゲン)

歯が浮く、噛むと痛いなどの違和感がある場合、まずは歯周病の進行度を正確に把握することが重要です。歯科医院では、歯ぐきの状態を確認する「歯周ポケット検査」と、骨の吸収状況を確認する「レントゲン検査」が基本となります。歯周ポケット検査では、専用の細い器具を使って歯と歯ぐきの間の深さを測定し、炎症の有無や進行度を評価します。健康な歯ぐきであれば1〜3mm程度ですが、4mm以上ある場合は歯周病が進行している可能性があります。レントゲンでは、目に見えない部分の骨の状態や歯石の付着を確認します。これらの検査結果をもとに、歯科医師が治療方針を立て、患者様に最適な治療計画を提案します。

 

医師に「いつから」「どんな風に」違和感があるか伝えるコツ

歯科医院を受診する際には、症状の経過や感じ方を具体的に伝えることで、より正確な診断と効果的な治療につながります。たとえば「朝起きると歯が浮く感じがする」「噛むと痛いけれど、何もしなければ平気」「冷たいものがしみる」といったように、時間帯や刺激の種類、痛みの強さなどを整理して伝えると良いでしょう。また、「最初に違和感を覚えた時期」や「最近悪化したきっかけ(ストレスや歯ぎしり、風邪など)」も重要な手がかりになります。メモを取っておくと、緊張しても伝え漏れが防げます。歯科医師とのコミュニケーションは、治療の精度を高めるだけでなく、不安を軽減し、安心して治療に臨むための大切なステップです。

 

歯周病治療の経験が豊富な医院選びの視点

歯周病は進行度や生活習慣によって治療内容が変わるため、経験豊富な歯科医師のもとでの診断・治療が安心です。医院選びでは、まず「歯周病治療に力を入れているか」「歯周検査や定期メンテナンスを丁寧に行っているか」を確認しましょう。ホームページで治療方針や症例を紹介している医院は、歯周治療の取り組みが明確な場合が多いです。また、歯科衛生士との連携がしっかりしている医院では、歯磨き指導やプラークコントロールが徹底され、再発防止にもつながります。治療を“短期間で終わらせる”よりも、長期的に健康を維持する視点を持った医院を選ぶことが、信頼できる歯科医療につながります。

 

セカンドオピニオンを活用するタイミング

「抜歯しかないと言われた」「治療方針が自分に合っているか不安」と感じたときは、セカンドオピニオンを活用することも選択肢の一つです。歯周病治療は症状の進行度や生活習慣によってアプローチが異なるため、複数の意見を聞くことで自分に合った治療法を見つけやすくなります。セカンドオピニオンを求める際は、これまでの検査データやレントゲン画像を持参し、現在の治療内容について客観的な意見を聞くのがポイントです。医師によっては再生療法や保存治療など、異なる提案を受けることもあります。大切なのは「どの方法が自分に合うか」を理解すること。納得して治療を進めることで、不安が軽減され、より良い結果につながります。

 

よくある疑問と健やかな未来のために

Q1. 違和感は市販薬や歯磨きで治りますか?

歯が浮く、噛むと痛いといった違和感は、歯周病の初期症状や炎症が原因であることが多く、市販薬や一時的な歯磨きでは根本的な改善は難しい場合がほとんどです。市販の抗炎症薬や薬用歯磨き剤で一時的に症状が軽くなることはありますが、炎症の原因である歯石や細菌の膜(プラーク)は、専門的な器具を使わないと完全に除去できません。放置すると炎症が深部に広がり、歯ぐきの腫れや出血、さらには骨の吸収にまで進行してしまうこともあります。違和感が続く、または繰り返す場合は、早めに歯科医院で歯周ポケット検査やレントゲン検査を受け、原因を明らかにすることが大切です。

 

Q2. 治療は痛いですか?期間はどれくらい?

歯周病治療は「痛そう」と感じる方もいますが、実際には多くの処置が局所麻酔下で行われ、痛みを最小限に抑えた形で進められます。初期段階では、歯石除去(スケーリング)やブラッシング指導が中心となるため、軽い違和感程度で済むことがほとんどです。中等度以上に進行している場合は、歯周外科治療が必要になることもありますが、術後の痛みもコントロール可能です。治療期間は症状の進行度によって異なり、軽度なら数週間〜1か月程度、重度では数か月にわたることもあります。重要なのは治療後の定期メンテナンスを継続することで、再発を防ぎ、長く健康を維持することです。

 

Q3. 20代でも歯周病になりますか?

「歯周病は年配の人の病気」と思われがちですが、実際には20代でも発症することがあります。若年層の歯周病の多くは「歯肉炎」と呼ばれる初期段階で、歯ぐきの出血や腫れ、口臭などが主なサインです。この時期に適切なケアを行えば回復しやすい一方、放置すると骨の吸収を伴う「歯周炎」に進行してしまうことがあります。近年では、生活習慣の乱れ、喫煙、ストレス、歯並びの影響などが若年性歯周病の要因とされています。年齢に関係なく、歯ぐきからの出血や歯が浮く感覚がある場合は、早めの受診が将来の歯の健康を守る第一歩となります。

 

小さなサインを「気づき」に。まずは専門家による正確な診断から

「歯が浮く」「噛むと痛い」「歯ぐきが腫れている」──これらはすべて、体が発しているSOSサインです。こうした違和感は自然に治ることは少なく、多くの場合、歯周病や噛み合わせの問題など、専門的な治療が必要な原因が潜んでいます。早期に発見できれば、治療の負担も小さく、歯を長く保つことができます。歯の違和感を「気のせい」と片づけず、まずは歯科医院で正確な診断を受けましょう。自分の口の状態を知ることが、将来の健康を守るための確実な第一歩です。
 
 
 
再治療0%を追求した歯科治療専門クリニック
埼玉県さいたま市の歯医者・歯科

監修:関口デンタルオフィス大宮

住所:埼玉県さいたま市北区宮原町4-134-24

電話番号:048-652-1182

*監修者

関口デンタルオフィス大宮

院長 関口 亮

経歴

・2008年 日本大学歯学部卒業
日本大学歯学部臨床研修部入局

・2009年 日本大学歯学部補綴学第一講座入局
専修医
顎関節症科兼任

・2014年 同医局退局
関口デンタルオフィス開院

所属学会

日本補綴歯科学会

日本口腔インプラント学会

*スタディークラブ

JSCT(Jiads Study Club Tokyo)

CIDアクティブメンバー(Center of Implant Dentistry)

 

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