ブログ
blog
ブログ
blog
ボトックスやボツリヌスという言葉をよく目にすると思いますが、簡単に説明すると、ボトックスはボツリヌストキシンという複合毒素から抽出された成分で、毒素を取り除かれたタンパク質の一種です。
ボトックスとは何か?「歯科でボトックス?」と疑問に思う方も多いかもしれませんが、シワ取り以外にも筋肉をリラックスさせる効果があります。
歯科では、歯ぎしりや食いしばりの治療に使われます。具体的な効果については、後ほど詳しく説明します。
歯ぎしりや食いしばりの習慣に気づいていますか?最近、これらの癖やそれに伴う首こり、肩こり、偏頭痛に悩む方が増えています。多くの方が無意識に食いしばっており、気づいた時にはすでに症状が進行しています。
例えば、寝ている間に歯ぎしりをして、朝起きた時に顎が疲れていることに気づいたり、パートナーに指摘されたりして気づくこともあります。さらに、歯ぎしりや食いしばりによって歯にヒビが入ったり、虫歯が進行したり、最悪の場合歯や歯根が破損することもあります。
歯ぎしりや食いしばりは、歯の健康を損なうだけでなく、身体全体に様々な障害を引き起こす可能性があります。これらの問題を放置せず、早めに対策を講じることが重要です。
歯ぎしりや食いしばりの原因と影響、そしてボトックス治療による改善方法について詳しく解説していきます。
歯ぎしりや食いしばりとは、上と下の歯を強くこすり合わせたり、ぎゅっと噛みしめたりする悪習癖のことです。この習慣は無意識に行われることが多く、特に就寝中に発生しやすいです。
寝ている間に「ギリギリ」と音を立てて歯をこすり合わせるため、家族に指摘されて気づくこともあります。
歯ぎしりや食いしばりは、「ブラキシズム」とも呼ばれ、以下の3つのタイプに分類されます。
グラインディングは、上下の歯を強くかみしめて左右にこすり合わせることで発生するタイプの歯ぎしりです。この動きは音を伴うため、家族など周囲の人にも気づかれやすいです。一般的に「歯ぎしり」と言えば、このタイプを思い浮かべる方が多いでしょう。
このタイプの歯ぎしりは、歯を左右に強く動かすため、歯がすり減ってしまいます。重症の場合、エナメル質が削れて象牙質が見えてしまうこともあります。また、詰め物が外れたり、歯が割れることもあり、歯を支える骨にもダメージを与えてしまいます。
クレンチングは、上下の歯を強くかみしめるタイプのブラキシズムです。夜の睡眠中だけでなく、昼間にも起こります。強くかみしめているため、音が出ないので、本人や周囲が気づきにくいです。
このタイプは、長時間にわたって歯や歯茎、筋肉に負担をかけます。結果として、咬筋や側頭筋に痛みが生じたり、骨が膨らんでこぶ状になる骨隆起ができやすくなります。また、歯が割れやすいのも特徴です。
タッピングは、上下の歯を「カチカチ」と音を立ててぶつけるタイプのブラキシズムです。グラインディングやクレンチングと比較すると、歯や顎へのダメージは比較的小さいです。
寝ているときや日中に癖として行われることがあります。カチカチという音が出るため、自分でも気づきやすいです。通常、上下の顎がリラックスしている状態では、上下の歯の間に2ミリ程度のスペース(安静空隙)があります。しかし、ブラキシズムがある方は、口周囲の筋肉が常に緊張しており、このスペースがほとんどないことが多いです。
ブラキシズムは、歯や顎だけでなく、頭痛、肩こり、腕のしびれなど、全身にさまざまな症状を引き起こすことがあります。
では、なぜ歯ぎしりや食いしばりが起こるのでしょうか?以下に考えられる原因を紹介します。
過蓋咬合とは、深い噛み合わせのことで、不正歯列の一種です。上の歯が下の歯を覆いかぶさるほど深い噛み合わせのため、奥歯で強く噛みしめることになります。
また、噛み合わせのバランスが悪いと、その部分を無意識に削ろうとして歯ぎしりをすることがあります。このような場合、咬合調整や歯列矯正と併用してボトックス治療を行うことで改善します。
現代の食事は柔らかい食べ物が多いため、前歯を使わずに奥歯で噛む習慣がついてしまいます。奥歯で噛むことで筋肉に強い緊張が生まれ、脳がその緊張を記憶するため、睡眠中でも奥歯で歯ぎしりや食いしばりをしてしまう悪習慣が生じます。
咬筋が発達し、エラが張っているように感じる人も多いです。この場合、ボトックス治療で筋肉の緊張を緩和させつつ、噛み合わせの高さを調整し、必要に応じてマウスピースを併用して治療を進めていきます。
現代社会や人間関係によるストレス、新型コロナウイルスによる人との交流の遮断など、様々な要因で歯ぎしりや食いしばりが増えています。
さらに、パソコンやスマートフォンの普及で下を向く姿勢が増えたため、上下の歯が当たる時間が増えたことも一因です。このような場合、半年に一度の定期的なボトックス治療で、歯ぎしりや食いしばりの症状を改善することが可能です。
ボトックスは筋肉をリラックスさせたり、その動きを抑えたりする効果があります。この作用を利用することで、以下のような効果を得ることができます。
これらの効果により、当院では多くの方が歯ぎしりや食いしばりの悩みから解放されています。
特に、歯ぎしりや食いしばりは歯周病の進行を促す要因となるため、ボトックス治療でこれを改善することは、口腔内の健康を保つための有効な手段となります。
ボトックスの効果には個人差がありますが、一般的に3ヶ月から6ヶ月ほど持続します。
一度の注射で効果が永続するわけではないため、歯ぎしりや食いしばりの症状が軽減するまで、定期的なボトックス注射を推奨します。
当院では、ボトックス治療と認知行動療法を併用しています。
従来は、認知行動療法(例:食いしばっていることに気づいたらやめるなど)によって意識的に行動を改善する方法が主流でしたが、効果に個人差がありました。
そのため、当院ではボトックスを使って歯ぎしりや食いしばりを抑制しながら、認知行動療法で行動の改善を図る方法を採用しています。
歯ぎしりや食いしばりは、ストレスなどが原因となる「悪習慣」です。この習慣を根本的に改善しなければ、ボトックスやマウスピースに頼り続けることになります。
ボトックスと認知行動療法の併用治療は、患者が「歯ぎしり・食いしばりをしない」ようにするための本質的な治療法です。
エラの張ったホームベース型の輪郭を改善するために、エラボトックス治療をおすすめします。この治療は、咬筋(食いしばるときに出っ張るエラの筋肉)にボトックスを注入することで、筋肉をリラックスさせ、エラ張りを目立たなくし、細くしていきます。
簡単に行える小顔治療で、治療時間は1分もかかりません。
エラ張りや小顔を目的とした他の方法として、エラ削りがありますが、多くの場合、エラの筋肉の過剰な発達が原因であるため、ボトックス注射だけでも十分な効果が得られます。
エラ張りの原因には、顎や頬などの骨格が影響する場合もありますが、ほとんどの場合、歯の食いしばりなどによるエラの筋肉の発達が主な原因です。
骨格が原因でも、筋肉量が多い場合は、骨削りを行っても効果は不十分です。
エラボトックス注射は、筋肉を弛緩させる効果のあるボトックス・ボツリヌストキシンをエラに注入することで、発達した筋肉を縮小させ、エラの張りを目立たなくする治療法です。
ボトックス・ボツリヌストキシンの効果は約半年間持続しますが、2回目以降、2〜4ヶ月程度の間隔で4〜5回繰り返し注入することで、半永久的な効果も期待できます。(※効果には個人差があります)
ボトックスはアラガン社が製造する製品名で、ボツリヌス治療に使用される製剤の一つです。
ボツリヌス治療とボトックス治療は、ボツリヌストキシンから抽出されたタンパク質を使用する点で同じです。
注射による痛みは、腕に注射を受ける程度のものです。痛みを軽減するために、呼吸法や表面麻酔を使用することがあります。
ダウンタイムはありませんので、治療後すぐにご帰宅いただけます。稀に、一週間ほど後に一時的に顎がだるくなることがありますが、すぐに消失します。
また、ごく稀に注射後に少し重たく感じることもありますが、翌日には解消されます。
当院で使用するボトックス(ボツリヌス製剤)の量は少量なので、特に制限は設けていません。
ただし、治療当日の過度な運動や飲酒は避けた方が良いでしょう。
埼玉県さいたま市北区にある歯医者・歯科
再治療0%を追求した歯科治療専門クリニック
『関口デンタルオフィス埼玉』
住所:埼玉県さいたま市北区宮原町4丁目134−24
TEL:048-652-1182