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こんにちは! 院長の関口です。今月は前歯部のインプラント治療についてお話しします。
インプラント治療は、失った歯を補うための非常に有効な治療方法です。
しかし、上の前歯のインプラント治療は、奥歯と比べても特に難易度の高い治療です。
前歯は笑ったときに最も目につく場所です。そのため、単に「インプラントが骨について、噛めるようになった」だけでは十分ではありません。
歯の形や色だけでなく、歯ぐきの高さや厚み、隣の歯とのバランス、インプラントが歯ぐきから自然に生えているように見えるかなど、機能性と審美性の両方が求められます。
特に重要なのが、インプラントを骨の中のどの位置・角度・深さに埋入するかということです。
わずかな位置の違いでも、
といった問題につながることがあります。
また、インプラントの位置だけでなく、抜歯するタイミング、残っている骨の量、歯ぐきの厚み、感染の有無、骨や歯ぐきを増やす処置が必要かどうかなど、治療を始める前の診断も非常に重要です。
今回の患者さんは、以前に前歯部のインプラント治療を受けられていました。
【治療前写真】
このような状態となった原因については、インプラントの埋入位置、治療前の骨や歯肉の状態、抜歯やインプラント治療を行ったタイミングなど、さまざまな要因が考えられます。
もちろん、過去の治療経過をすべて確認せずに原因を一つに断定することはできません。
そこで重要になるのが、現在の状態から、どの治療方法であれば最も良い結果を得られる可能性が高いのかを改めて考えることです。
今回も、問題のあるインプラントを除去した後に、もう一度インプラントで治療する方法を検討しました。
できることであれば、再びインプラントによって歯を再建することも一つの選択肢です。
しかし、前歯部では一度骨や歯ぐきが大きく失われてしまうと、インプラントをもう一度入れることができたとしても、歯ぐきのラインまで含めた自然な見た目をどこまで回復できるかという別の問題があります。
そのため今回は、インプラントにこだわるのではなく、「審美性をできる限り改善すること」を第一に考え、より予測可能性が高いと判断したブリッジによる治療を選択しました。
【治療後写真】
これは「インプラントができなかったからブリッジにした」という意味ではありません。
再インプラントも選択肢として検討したうえで、審美性まで含めてより確実に良い結果へ導ける方法として結合組織移植を行なったのちにブリッジを選択したということです。
インプラントは非常に優れた治療方法ですが、インプラントを入れること自体が治療の目的ではありません。
私たちが大切にしているのは、
「患者さんにとって、機能的で、自然に見え、できるだけ長く安定する状態をつくること」
です。
そのため、特に前歯部ではインプラント、ブリッジ、骨造成、結合組織移植など複数の選択肢を比較しながら、最終的な歯と歯ぐきの形から逆算して治療計画を考える必要があります。
前歯のインプラント治療は、手術の技術だけではなく、治療前の診断、インプラントの三次元的な位置、抜歯のタイミング、骨や歯ぐきの管理、そして最終的な審美性までを総合的に考える専門性の高い治療です。
だからこそ、治療を始める前の十分な診査・診断が非常に重要だと考えています。
お口の中のことでお困りのことがありましたら、一度ご連絡いただけたらと思っております。
お読みいただきありがとうございました。
